GoogleのAIによる概要(AI Overviews)に添えられる引用カードで、ページの原文ではなくAIが生成した要約が表示されている。米国時間10月23日(日本時間10月23日夜)、Search Engine Roundtableが報じた。引用された側のサイトは、読者が目にする説明文を制御しにくくなる。
背景
引用カードは、AIによる概要の右側または下部に表示される、出典サイトへのリンクを含むカードである。これまでは、カードに添えられる文はページ側のテキストにもとづくとみられていた。
今回報告されたのは、この説明文がページの記述と一致しない例である。SEOコンサルタントのBrodie Clark氏がX上で指摘し、Search Engine Roundtableが取り上げた。同氏は、表示される文がクエリに対してGoogleが最も関連すると判断した情報にもとづいて要約されている、と述べている。記事を書いたBarry Schwartz氏は、自身のテストでも一部のクエリで要約を確認したが、すべてのクエリではないとしている。
Googleはこの挙動を公式に認めていない。テスト段階なのか、すでに段階的に展開されているのかも明らかではない。
事業者への影響
影響は2つの層に分かれる。
1つは、引用カードの文面を直接書けなくなることだ。メタディスクリプションや冒頭文を整えて検索結果での見え方を設計する手法は、通常のスニペットには依然として有効だが、AIによる概要の引用カードには及ばない可能性がある。カードの文はクエリごとに変わるため、1つの表現に最適化するという前提が崩れる。
もう1つは、要約の元になる本文の書き方である。Googleがクエリに関連すると判断した部分を要約するなら、商品やサービスの要件が本文のどこに、どの粒度で書かれているかが、カードの文面を左右する。価格帯、対応エリア、納期、適合条件といった、読者が判断に使う事実を、曖昧な修飾を挟まずに本文中に書いておく意味が増す。導入文に抽象的な訴求を並べ、具体的な条件を表や下部に置く構成は、要約されたときに情報が落ちやすい。
本紙10月22日号で扱ったとおり、スニペットの抑制設定(nosnippet、max-snippet、data-nosnippet)はAIによる概要での引用機会そのものを失わせる。文面が制御できないからといって抑制をかければ、引用自体がなくなる。制御と露出は交換関係にあり、どちらを取るかの判断になる。
今後の見通し
Googleが公式に説明していないため、この表示がそのまま定着するとは限らない。確認が一部のクエリにとどまっている段階であり、仕様が変わる可能性がある。自社サイトが引用されるクエリで、カードの文面が原文と一致しているかを定点で確認しておくのが、現実的な対応になる。
出典
- Search Engine Roundtable「Google AI Overview Citation Cards With AI-Generated Summary Snippets」米国時間2026年10月23日 https://www.seroundtable.com/google-ai-overview-citation-ai-summaries-42361.html
- Search Engine Roundtable「Daily Search Forum Recap: October 23, 2026」米国時間2026年10月23日 https://www.seroundtable.com/recap-10-23-2026-42368.html
- Google検索セントラル「Googleと共有するコンテンツを制限する」 https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/control-what-you-share?hl=ja


