Googleは、Merchant Centerの「AIパフォーマンス インサイト」を、オーストラリア、カナダ、インド、ニュージーランドのアカウントにも開放した。先行していた米国とあわせ、対象は5か国となった。生成AIの機能上で自社ブランドがどれだけ表示されているかを、Googleの公式データで確認できる仕組みである。ヘルプの記載によれば、対象は英語のクエリに限られる。日本のアカウントと日本語クエリは含まれていない。
背景
この機能は2026年5月27日付のヘルプで予告されていた。当時の記載は、米国、カナダ、オーストラリア、インド、ニュージーランドで数か月のうちに提供するというものだった。米国では先行して提供が始まり、今回、残る4か国に広がった形である。
ヘルプの現在の記載は「AI performance insights are currently available for English-language queries for Merchant Center accounts in Australia, Canada, India, New Zealand, and the United States」となっている。英語のクエリに限られる点が明記されている。
見られるのは、生成AI上での商品発見に関する指標だ。競合と比べた自社ブランドの表示シェア、検討段階を発見・比較検討・購入直前の3つに分けた成果、上位の検索語と、その語で表示された商品が並ぶ。加えて、色や素材といった構造化された商品属性のうち、どれが欠けているかを示す指標がある。Googleは、属性の充足度を示すスコアを使って、構造化属性が欠けている商品を特定するよう案内している。
事業者への影響
日本のEC事業者は、この画面をまだ開けない。それでも読み取れることが2つある。
1つは、生成AI上の露出が「ブランド単位の表示シェア」で測られ始めたことだ。従来の検索は、ページ単位の順位と流入で測ってきた。生成AIの回答では、自社のブランドが何回現れたかが指標になる。日本で今使える手段はSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートだが、こちらで見られるのは自社の表示回数であり、競合と比べたシェアではない。測る粒度が違う点は押さえておきたい。
もう1つは、商品データの整備が今すぐできることだ。色や素材といった構造化属性の欠落は、日本のフィードでも同じように起きる。Googleが指標として持ち出したという事実は、生成AI上の商品理解が属性データに依存していることの傍証になる。日本語対応を待つ理由にはならない。
当面の進め方は次の通りである。
- 商品フィードの属性欠落を洗い出し、色・素材・サイズなどを埋める
- 生成AI上の露出は、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで表示回数を追う
- ブランド名を含む検索語での自社商品の出方を、手動でも定点観測する
属性の整備は、生成AI対策としてだけでなく、通常のショッピング広告と無料リスティングの表示にも効く。日本で計測手段が開くのを待つよりも、先に済ませておく作業と位置づけたい。
今後の見通し
日本語クエリや日本のアカウントへの提供時期を、Googleは公表していない。英語圏から順に広げる形が続くとみられるが、確定した情報はない。ヘルプの対象国の記載は更新される可能性があるため、随時確認したい。
出典
- Google「About AI performance insights」Merchant Center ヘルプ(対象国の記載):https://support.google.com/merchants/answer/17200695?hl=en
- Google「Insights for AI-powered shopping experiences coming soon」Merchant Center ヘルプ(2026年5月27日付):https://support.google.com/merchants/answer/17117204?hl=en
- Search Engine Roundtable「Google Expands Merchant Center AI Performance Insights」(2026年9月3日):https://www.seroundtable.com/google-expands-merchant-center-ai-performance-insights-42005.html





