OpenAIは米国時間10月5日(日本時間10月6日)、ChatGPTに画像を使う新しい広告フォーマットを導入すると発表した。商品の画像と、詳細を開くボタンを組み合わせた形式で、画像生成の画面に表示する。米国の一部の広告主を対象に、10月中にテストを始める。対象は無料プランとGoプランの利用者で、生成中の画像とは分けて広告であることを明示するとしている。OpenAIはChatGPTの利用者を週12億人としている。
背景
OpenAIはあわせて計測の連携先を広げた。コンバージョンのデータ連携にはHightouch、Tealium、LiveRampが挙がる。アトリビューションはAppsFlyer、Triple Whale、Adjust、Branch、Singular、Kochavaなど。ファネル全体の計測はFospha、Measured、INCRMNTAL、増分の検証はHaus、Measured、WorkMagicとしている。
ブランドの安全性では、DoubleVerifyとIntegral Ad Scienceと組んだ検証の試行を始める。掲載先を絞る指定として、条件を満たす広告主にNegative Phrasesを提供する。OpenAIは、広告がChatGPTの回答に影響しないと説明している。効果の例として、WeightWatchersの獲得単価が検索広告の基準値より15.3%低かったと示した。
事業者への影響
日本の事業者がすぐに出稿できる話ではない。テストは米国で、広告主も限定である。それでも押さえておく理由は2つある。
1つは、広告の置き場所である。画像生成は、利用者が商品を思い描いている場面だ。そこに商品の画像を並べる設計は、検索結果の上下に広告を並べる形とは発想が違う。文字の訴求ではなく、使用場面の画像が効くことになる。自社の商品が1枚の画像で成立するかが、出稿の前提になる。
もう1つは計測である。連携先に並ぶのは、EC事業者が実際に使っているツールである。AI経由の流入を既存のアトリビューションの枠に収める準備が、プラットフォーム側で進んでいる。自社の計測が、AI経由の流入を検索や他の経路と区別できる状態かを確認しておきたい。区別できていなければ、日本で出稿できる段階になっても評価ができない。
一方で、示された獲得単価の例は1社の数値であり、OpenAIが公表したものである。自社に当てはまる保証はない。社内で予算を動かす根拠には使えない。
10月7日からできることは3つある。
- 自社が使う計測ツールが、OpenAIの連携先に含まれるかを確認する
- 商品画像の素材を、生活場面での使用シーンまで含めて棚卸しする
- AI経由の流入を、計測上で検索広告と分けて見られるようにする
今後の見通し
日本での提供時期と、日本語での表示の形は発表に記載がない。上位の有料プランでの扱いも示されていない。テストの結果次第で、画像生成以外の画面に広がる可能性がある。回答の中立性をどう保つかは、広告の量が増えた段階で問われるとみられる。
出典
- OpenAI「Building advertising for the way people use AI」(米国時間2026年10月5日):https://openai.com/index/new-chatgpt-ads-format-and-measurement/
- Search Engine Land「OpenAI brings visual ads and expanded measurement to ChatGPT」(米国時間2026年10月5日):https://searchengineland.com/openai-brings-visual-ads-and-expanded-measurement-to-chatgpt-493500


