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D-SHOGYO
2026年10月25日(日)
EC・店舗集客・検索マーケティングの専門紙
SEO・AIO

GoogleがEUで検索結果を改編 比較サイトが上位、直接予約の流入減へ

Googleは2026年9月8日、EUのデジタル市場法に対応して欧州の検索結果を改編したとロイターに明らかにした。比較サイトが上位に置かれ、同社は過去のDMA対応で事業者への直接予約の流入が30%減ったとしている。

GoogleがEUで検索結果を改編 比較サイトが上位、直接予約の流入減へ

Googleが、EUのデジタル市場法(DMA)への対応として欧州の検索結果の表示を改編した。ロイターが2026年9月8日に伝えた。ホテルや航空券などの検索では、比較サイトなどの専門検索サービスが上位に置かれ、Googleが自ら表示していたリアルタイムの価格情報は削られる。同社のナレッジ&インフォメーション担当シニアバイスプレジデント、ニック・フォックス氏は、今回の変更は欧州の利用者の体験を劣化させ、地域の事業者を犠牲にして仲介事業者を優遇するものだとコメントしている。

背景

欧州委員会は2026年7月、Googleがショッピング、ホテル、交通、スポーツの検索結果で自社サービスを優遇していたとして、DMA違反で4億6000万ユーロ(約5億3400万ドル)の制裁金を科した。あわせて60日以内の是正を求め、従わない場合は世界売上高の最大5%にあたる制裁金を科す可能性を示していた。今回の改編は、この期限に対応したものである。

新しい表示では、まず専門検索サービスを1件、上部に目立つ形で置く。その下に別の2件を情報量を減らして並べる。さらに下にホテル、航空会社、レストランのカルーセルが続くが、ここからはリアルタイムの価格が外される。上位に並ぶのは、価格比較のプラットフォームや旅行予約サイトである。

Googleは数百万人規模の欧州の利用者でテストしたとし、利用者の不満が高く、検索し直す動きが増えたと説明している。過去のDMA対応による変更では、欧州の事業者に向かう無料の直接予約トラフィックが30%減ったとも述べている。

事業者への影響

日本のEC事業者・店舗運営者に、EUの検索結果の変更が直接及ぶことはない。それでも読み取るべき点が3つある。

  • 検索結果の構造が、アルゴリズムだけでなく規制で動く時代に入った
  • 仲介事業者と直販の力関係が、制度によって変わりうる
  • Google自身が、表示の変更で事業者の直接流入が減ると数値で説明した

3点目がとくに重い。検索結果に比較サイトやモールが優先的に置かれれば、自社サイトへの直接流入は細る。事業者は仲介の手数料を払う側に回りやすくなる。これは旅行に限った話ではない。商品の比較・価格訴求が効く商材では、同じ構図が起こりうる。

日本にも「スマホソフトウェア競争促進法」があり、公正取引委員会が所管している。検索における自社優遇は規律の対象に含まれる。EUと制度の枠組みは異なるが、検索結果の見え方が規制の影響を受ける点は共通する。

手を打つとすれば、流入の構成比を測ることである。自然検索、地図、モール、メールとLINE、アプリ、それぞれの売上寄与を四半期ごとに追う。特定のチャネルが半分を超えているなら、そこが規制やアルゴリズムで動いたときに事業計画が揺れる。数字を持っていれば、揺れたときに何を代替するかを議論できる。持っていなければ、動いてから慌てることになる。

今後の見通し

欧州委員会が今回の改編を是正として十分と判断するかは、現時点で示されていない。比較サイト側が不十分だと主張する可能性もあり、追加の調整が入る余地は残る。

日本で同様の表示変更が行われるかどうかも、現時点では示されていない。ただしGoogleが「品質が下がる」と述べながら実装に踏み切った事実は、規制対応が優先される局面があることを示している。検索結果の並びは、事業者にとって前提条件であって、自社で制御できるものではない。その前提が動きうるものとして扱えるかどうかが、今後の設計の分かれ目になるとみられる。

出典

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