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D-SHOGYO
2026年10月25日(日)
EC・店舗集客・検索マーケティングの専門紙
広告・CRM

GoogleがAI内決済を既定で有効化 米Shopify店は事前同意なく対象へ

米国のShopify出店者の商品が、事前の同意なくGoogleのAIモードとGeminiの画面内で購入できる対象に加えられた。日本は対象外だが、商品フィードの設定が売り場を決める段階に入った。

GoogleがAI内決済を既定で有効化 米Shopify店は事前同意なく対象へ

Googleが、米国のShopify出店者の商品を、AIモードとGeminiの画面内で購入を完結できる「ネイティブ決済」の対象に、事前の同意を得ないまま加えていたことが分かった。9月22日以降、米国の複数の広告・検索専門メディアが、出店者に届いた通知メールをもとに報じた。対象は米国に拠点を置き米国の消費者に販売する事業者で、日本は含まれていない。

背景

この決済は、Googleが提唱する「ユニバーサル・コマース・プロトコル(UCP)」の上に載っている。GoogleのMerchant Centerヘルプは、UCPを「エージェンティックコマースのための新しいオープン標準」と説明し、エージェントやシステムが商取引の領域をまたいで連携できるようにするものだとしている。Shopifyもこの標準の策定に加わっている。

出品側の制御は、商品フィードの属性に落とし込まれている。Merchant Centerヘルプの「native_commerce」は、その下位属性である「checkout_eligibility」を true にすると対象のGoogle面で購入ボタンが有効になり、false または未設定なら無効になって通常の商品リスティングにとどまる、と定めている。ヘルプは、既存の商品データや広告配信への影響を避けるため、補助フィードでこの属性を実装することを勧めている。

Merchant Center側でUCPを使うための導線も整備が進む。ヘルプによれば、Merchant Centerの統合は米国で段階的に展開されており、豪州とカナダが来年続く。Googleは、外部のプラットフォームを利用している事業者は、そのプラットフォーム側の対応方針を直接確認するよう案内している。

事業者への影響

日本の事業者は今回の対象ではない。それでも、ここで示された設計は三つの点で先を読む材料になる。

  • 売り場の可否が、契約や管理画面の設定ではなく、商品フィードの属性1項目で決まる形になっている
  • その既定値が「有効」側に置かれ、止めたい事業者が自ら外す運用になっている
  • 購入がGoogleの画面で完結するため、自社サイトのセッションは発生せず、受け取るのは注文になる

三つ目は、計測の前提を崩す。サイト内の行動から購入までを追う設計のままだと、AI面で完結した売上は自社の分析上どこにも現れない。日本で同種の仕組みが始まったとき、最初に困るのはこの部分になる可能性がある。いま着手できるのは、商品フィードの管理権限を誰が持っているかの整理と、フィードの属性変更が誰の承認で通るのかを決めておくことだろう。

越境ECで米国向けに販売している事業者は、自社が対象に含まれるかを確認したい。報じられた条件は米国拠点かつ米国の消費者向けの販売であり、日本法人のストアは該当しないとみられるが、米国に現地法人を置いている場合は別の判断になりうる。

今後の見通し

Merchant Centerヘルプが豪州とカナダを来年と明示している一方、日本を含むその他の国の時期は示されていない。日本での開始時期は現時点で未定とみられる。

ただし、UCPが標準として広がれば、対応するのはGoogleの面だけにとどまらない可能性がある。Shopify側でも、AIチャネルを管理画面から扱う枠組みはすでに用意されている。売り場がAIの応答の中に移るほど、事業者が握れるのは商品データの正確さと、どの面に出すかの判断に絞られていく。その準備は、日本での提供開始を待たずに始められる。

出典

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