米国のSEO研究者Cyrus Shepard氏は現地時間9月16日、GoogleのAI検索で引用される要因についての調査結果を公開した。130人を超える検索の専門家が13の要因を7段階で評価している。最も高く評価されたのはAIクローラーへの開放で、llms.txtの設置はほぼ効果なしと判定された。
背景
調査はZyppyのニュースレター「Signal」で公開された。対象は、AIによる概要(AI Overviews)とAIモードでの引用である。回答者は各要因を、+3(強い正の影響)から-3(強い負の影響)までの7段階で評価した。
上位に並んだのは次の要因である。
- AIクローラーの許可とスニペット利用の可否:+2.20
- 質問と回答の一致:+2.15
- LLMの学習済みの知識にブランドが含まれること:+2.08
- 引用できる具体的な事実:+2.07
- 通常の検索順位:+1.89
一方、構造化データは+0.80にとどまった。回答者からは、商品や販売者のデータはショッピング関連の結果に効くという指摘があった。llms.txtは+0.05で、13項目の最下位である。
事業者への影響
第一に、クローラーの設定である。最上位に来たのは技術的な小細工ではなく、そもそも読み取れる状態にあるかどうかだった。robots.txtでAI関連のクローラーをまとめて拒否していないか。nosnippetやmax-snippetの指定で、引用できる範囲を自ら狭めていないか。商品ページとカテゴリページで設定が食い違っていないか。この3点は今日確認できる。
第二に、llms.txtへの投資判断だ。設置を勧めるサービスは国内にもある。今回の評価は専門家の主観であり、効果がないことの証明ではない。ただし、費用をかけて導入する根拠としては弱い。同じ予算を使うなら、クローラー設定の点検や商品情報の整備に回すほうが、現時点では説明がつく。
第三に、書くべき中身である。「引用できる具体的な事実」が上位に入った。型番、寸法、素材、送料と配送日数、返品の条件。自社にしかない数字を本文に書ききる作業である。メーカーのカタログを転記しただけのページは、引用される材料を持たない。
第四に、通常の検索順位が+1.89と高い位置にある点だ。AI検索対策を、従来のSEOと切り離した別作業として立てる必要はない。検索で上位に出るページを作る作業が、そのまま引用される確率を上げる方向に効いているとみられる。
今週確認したいのは次の3点である。
- robots.txtで、AI関連のクローラーを意図せず拒否していないか
- 主要な商品ページで、nosnippet系の指定が残っていないか
- 商品ページに、自社でしか書けない数字が入っているか
今後の見通し
この調査は専門家の評価であり、Googleが公表したランキング要因ではない。GoogleはAI検索が参照するページの選び方を公表していない。順位付けは、調査時点における実務者の見立てとして読むのが適切である。
それでも、クローラーへの開放が最上位に来たことの意味は小さくない。AI検索での露出を測る手段が整いつつある一方で、入口を自ら閉じたままの事業者は少なくないとみられる。llms.txtのような新しい手法を検討する前に、まず開いているかを確かめる順序になる。
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出典
- Cyrus Shepard「Google AI Ranking Factors」Signal by Zyppy(2026年9月16日、現地時間):https://signal.zyppy.com/p/google-ai-ranking-factors
- 海外SEO情報ブログ「GoogleのAI検索で引用されるには? 130人超のSEO専門家が重要要因を評価」(2026年9月17日):https://www.suzukikenichi.com/blog/what-gets-cited-in-google-ai-search-130-seo-experts-assess-the-key-factors/





